GTFSデータのインポートに対応し、定時定路線やセミデマンド運行の設定を効率化した SAVS の新バージョン “nupur-pet”(登別)をリリース

AIオンデマンド交通システムSAVSにおいて、GTFSデータをインポートできる機能を搭載した新バージョン “nupur-pet”(登別)をリリースしました。

gtfs-jp-logo

■ 開発の背景

SAVSでは、2024年12月にリリースしたバージョン“to-ya”(洞爺)において「特定の時刻に特定の場所を通過するための経由地」を実装し、フルデマンド / セミデマンド / 予約型定時定路線運行 のような幅広い形態の運行ルールに対応しました。しかし、これまでの設定方法はコールセンターアプリ上で経由地を一つずつ登録する必要があり、多数のバス停や複雑なダイヤを再現するには設定作業に多くの時間を要していました。
今回の機能強化では、この課題を解決するため「GTFSデータからの経由地一括登録」を実現しました。

■ 機能の概要

既存の路線バスデータや独自にカスタマイズしたデータなど、GTFS形式のファイルをコールセンターアプリからアップロードするだけで、位置情報や通過時刻といった経由地設定がシステムへ一括で反映されます。これにより、多くの停留所を持つルートや、平日・休日で異なるダイヤ設定なども一括で取り込むことが可能となり、導入時の設定作業が容易となります。
通勤・通学時間帯など需要が集中する場面では「時刻表に基づいた定時運行」、日中の閑散時間帯では「予約に応じたオンデマンド運行」といった、柔軟なハイブリッド運用もより手軽に開始いただけるようになりました。
また、SAVSのリアルタイム計算との組み合わせにより、定時定路線バスの各車両の遅延状況や到着見込み時刻、現在位置の可視化を容易に行うことができます。

■ GTFS(General Transit Feed Specification)とは

GTFSは、公共交通機関の時刻表や地理的情報をコンピュータプログラムが利用しやすい形式で記述するための世界標準のデータフォーマットです。日本国内においては、国土交通省が普及を推進する「標準的なバス情報フォーマット(GTFS-JP)」として、多くのバス事業者や自治体で整備が進められています。通常、GTFSデータは経路検索サービスを通じて利用者への案内を充実させるために作成されます。本機能では、この普及が進む共通フォーマットを活用いたしました。

■ GTFSトリップを車両に登録するイメージ画像

gtfs_trip

■ 車両に登録されたGTFSトリップのイメージ画像

gtfs_viapoint

今後も、皆さまにとって便利で持続可能な地域交通を実現できるよう、機能の充実に努めてまいります。

SAVS バージョン履歴
リリース バージョン 主な追加機能・特徴
2026 nupur-pet(登別) 経由地点のGTFSデータインポートによる設定
2025 mo-ruerani(室蘭) マップマッチング処理と道路ごとの速度設定
2024 to-ya(洞爺) 経由地点の設定、複数の運行形態車両の混在
2024 o-samampe(長万部) ビームサーチ対応した確定的アニーリング法の導入
2023 yu-rap(遊楽部) 小休止デマンド(ドライバーのひとやすみ時間取得)対応
2022 kaya-un-pe-nupuri(駒ヶ岳) クラウド版シミュレーター、SAVS OS 提供開始
2021 tu-pok-ke(椴法華) 外部有償地図情報(交通規制や渋滞統計等)を利用した配車計算
2020 ye-san(恵山) MaxSAT対応型アルゴリズム 提供、物流・貨客混載利用 開始
2018 toy-o-i(戸井) 確定的アニーリング処理によるバッチ配車計算サービス提供開始
2017 yu-pet(湯の川) API 接続型クラウドプラットフォーム提供開始
2016 us-kes(函館) 未来シェアからのサービス提供開始、東京実験 にて利用
2015 mo-peci(茂辺地) クラウドサービスへ移行、人工知能学会 函館大会 にて実験運行
2013 rir-o-nay(木古内) はこだて未来大学による初回実験、世界初の完全自動・リアルタイム・フルデマンド運行実施
2002 mat-oma-i(松前) 逐次最適挿入法によるマルチエージェント・シミュレーション

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