車両走行軌跡データにマップマッチング処理を施し、道路ネットワークデータに対してリンクごとの速度を設定する機能を搭載した新バージョン “mo-ruerani”(室蘭)をリリースしました。
本機能の導入により、一定期間の継続運行により収集したデータからの統計的な渋滞情報を考慮した配車計算が可能となり、乗降予定時刻の精度が向上し、早着・遅延の幅が減り、運行効率の向上に繋がります。本機能では有料版道路ネットワークデータの利用を前提とせず、フリー版のOSM(Open Street Map)を使った配車計算にも適用できるため、ランニングコストを抑えた高精度な運行計画を作成することが可能となります。
マップマッチング処理のイメージ
道路ごとの速度設定のイメージ
本機能では、車両が頻繁に走行している主要な道路に対して速度設定を行います。その他の道路ネットワークに対しては、統計的な道路種別ごとの平均速度を設定します。
道路ごとの速度オプション利用価格(税別)
- 初期費用:¥150,000
- 月額費用:
- 曜日変動なし、時間帯変動なし:無料
- 曜日変動あり(平日 / 土日祝)、時間帯変動なし:¥20,000
- 曜日変動あり(平日 / 土日祝)、時間帯変動あり:¥50,000
- 速度設定アップデート費用:¥50,000
利用条件
- GPSの位置、時刻の取得精度が高い最新の SAVS ドライバーアプリの利用
- 平均速度を算出するための十分な走行データの蓄積
SAVS バージョン履歴
リリース | バージョン | 主な追加機能・特徴 |
---|---|---|
2025 | mo-ruerani(室蘭) | マップマッチング処理と道路ごとの速度設定 |
2024 | to-ya(洞爺) | 経由地点の設定、複数の運行形態車両の混在 |
2024 | o-samampe(長万部) | ビームサーチ対応した確定的アニーリング法の導入 |
2023 | yu-rap(遊楽部) | 小休止デマンド(ドライバーのひとやすみ時間取得)対応 |
2022 | kaya-un-pe-nupuri(駒ヶ岳) | クラウド版シミュレーター、SAVS OS 提供開始 |
2021 | tu-pok-ke(椴法華) | 外部有償地図情報(交通規制や渋滞統計等)を利用した配車計算 |
2020 | ye-san(恵山) | MaxSAT対応型アルゴリズム 提供、物流・貨客混載利用 開始 |
2018 | toy-o-i(戸井) | 確定的アニーリング処理によるバッチ配車計算サービス提供開始 |
2017 | yu-pet(湯の川) | API 接続型クラウドプラットフォーム提供開始 |
2016 | us-kes(函館) | 未来シェアからのサービス提供開始、東京実験 にて利用 |
2015 | mo-peci(茂辺地) | クラウドサービスへ移行、人工知能学会 函館大会 にて実験運行 |
2013 | rir-o-nay(木古内) | はこだて未来大学による初回実験、世界初の完全自動・リアルタイム・フルデマンド運行実施 |
2002 | mat-oma-i(松前) | 逐次最適挿入法によるマルチエージェント・シミュレーション |